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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 037 |
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管理番号 | 1041728 |
審判番号 | 審判1998-11339 |
総通号数 | 20 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1998-07-17 |
確定日 | 2001-06-27 |
事件の表示 | 平成 8年商標登録願第 48367号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、「MIFパーク」の文字を横書きしてなり、第37類願書記載のとおりの役務を指定役務として平成8年5月2日登録出願、同10年4月20日付手続き補正書により指定役務について「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土木又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,エレベーターの修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,家具の修理,煙突の清掃,し尿処理槽の清掃,床洗浄機の貸与,モップの貸与」に補正されたものである。 第2 原査定の引用商標 原査定が本願商標について商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の査定に引用した商標は、以下のとおりである。 商標登録第4058136号商標(以下「引用商標」という。) 商標 「S-PARK」の欧文字を横書き 指定役務 第37類「建築一式工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,左官工事,ガラス工事,鋼構造物工事,塗装工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械設備工事,電気工事,人工芝工事,テニスコート工事,ゴルフ場工事,ゴルフ練習場工事,サッカー場工事,スキー場工事,バッティング練習場工事,ゲートボール場工事,野球場工事,スポーツ競技場工事」 登録出願日 平成7年4月26日 設定登録日 同19年9月19日 第3 請求人の主張の要点 1 請求の趣旨 原査定を取り消す、本願商標は、登録すべきものとする旨の審決 2 請求の理由 (1)本願商標について (ア)本願商標は、MISAWA International Facilityの頭文字をとった欧文字「MIF」と片仮名文字「パーク」を横一連に書してなる構成であるところ、現実には「ミフパーク」と称呼され、本願商標を構成する「MIF」「パーク」は外観上まとまりよく一体に表現され、たとえ、構成文字が欧文字と片仮名文字の種類が異なるからといって、一概に各々を分離して看取されるものではなく、「MIF」と「パーク」との間に間隔があるわけでもなく、各文字の大きさ、書き方、活字の書体等を異にするものでもないから、本願商標は、構成全体をもって一体不可分の造語である。 (イ)拒絶査定の理由中『公園等の意味合いで親しまれている「パーク」の文字に着目する』とするが、第37類の建築等の分野では、「パーク」や「PARK」の語を用いて商標を構成することが多く、そのため、これらの語は印象が弱く、この部分よりも前に付加された部分が強調され、当該部分をもって役務の取引に資される場合が少なくない。 したがって、本願商標を看る取引者、需要者は「パーク」よりもむしろ「MIF」部分に着目し、次に「パーク」と一体となった全体の「MIFパーク」を認識、把握する。 (ウ)本願商標の欧文字部分「MIF」は、「エムアイエフ」の称呼よりも、無理なく発音できて日常読み慣れているローマ字読みに称呼するのが自然であり、「ミフ」の称呼が生じる。 したがって、本願商標は、欧文字部分と片仮名文字部分を一体とした格別冗長でもなく、淀みなく一連に「ミフパーク」の称呼のみを生じる。 (2)引用商標 引用商標は、商標権者であるソーコー(株)の頭文字である「S」と「PARK」をハイフンで繋いだ構成であるところ、一般にハイフンは二語の連結や一語が行末までに収まりきれずに二行にまたがる時のつなぎとして使用されるものであるから、ハイフンで繋がれた「S」と「PARK」とは分離されることはない。そのため、引用商標は、「S」が役務の符号等を表示するものではなく、「PARK」と一体となって一連に「エスパーク」とのみ称呼される。 (3)本願商標と引用商標の対比 [称呼] 本願商標からは「ミフパーク」、引用商標からは、「エスパーク」の称呼が生じ、称呼の識別上重要な位置である語頭において第1、2音が相違する。 [観念] 本願商標と引用商標は、特定の意味合いを有しない造語であり、相紛れるおそれはない。 [外観] 両商標が外観上相違することは明らかである。 (4)本願商標と引用商標との具体的な出所の混同のおそれ 本願商標は、請求人により平成8年頃から現在まで実際に使用され、請求人の商標として取引者、需要者に知られている。そして、現在に至るまで引用商標と本願商標とがその役務に関して誤認、混同を生じた事実はない。 したがって、本願商標は、引用商標との関係で具体的な出所の混同を生じていない。 (5)結び 以上のとおり、本願商標は、引用商標と外観・観念・称呼の何れの点においても類似しない商標であって、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 第4 当審の判断 本願商標と引用商標の類否について検討する。 本願商標は、「MIFパーク」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字は、同じ大きさ、同じ書体、ほぼ等間隔に外観上まとまりよく一体に表示され、これより生じると認められる「ミフパーク」「エムアイエフパーク」の一連の称呼も無理なく称呼されるものである。たとえ、構成文字が欧文字と片仮名文字の種類が異なる文字で表示されているからといって、かかる構成及び生じる称呼よりみて、本願商標に接する取引者、需要者が欧文字と片仮名文字を分離して認識して取引に当たるとは考え難いところである。むしろ、本願商標の構成文字全体をもって一体不可分の商標と認識されるとみるのが自然である。 そうすると、本願商標より「パーク」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、誤りであり、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2001-06-07 |
出願番号 | 商願平8-48367 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(037)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 岩浅 三彦、大島 護、佐藤 正雄 |
特許庁審判長 |
廣田 米男 |
特許庁審判官 |
江崎 静雄 宮下 行雄 |
商標の称呼 | エムアイエフパーク、エムアイエフ、ミフ、パーク |
代理人 | 中山 寛二 |
代理人 | 木下 実三 |