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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 004 |
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管理番号 | 1040022 |
審判番号 | 審判1997-18683 |
総通号数 | 19 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-07-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1997-11-05 |
確定日 | 2001-06-27 |
事件の表示 | 平成4年商標登録願第295299号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第4類「工業用油,工業用油脂,ろう」を指定商品として、平成4年10月5日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、登録異議の申立があった結果、本願の拒絶の理由に引用した登録第445208号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和27年9月3日登録出願、第55類「機械油、潤滑油及減摩油」を指定商品として昭和29年5月26日に設定登録、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標と引用商標は別掲のとおりの構成よりなるところ、両商標は、黒灰色系統の色で塗りつぶされた円を背景に星の図形をあしらいながら数行の欧文字を書してなる点では共通であるが、円や星の図形が商標の採択の際に輪郭又は背景として普通に用いられている点を踏まえるならば、外観上、これらの共通点に看者の注意が惹かれるとは考え難く、むしろ、両商標の欧文字や星の図形の配置などの構成をみた場合には、欧文字に関しては、本願商標では三行全てを直線的に真っ直ぐ横書きしてなるのに対し、引用商標では四行中の一番上と下の二行については円弧に沿って湾曲しながら横書きしてなる点、星の図形に関しては、本願商標では多数を円弧に沿って並べているのに対し、引用商標では円弧に沿った文字と他の文字とを仕切るかの如く四つを配してなる点、さらに、文字と星の図形のほかの構成要素に関しては、本願商標では円の中に一種の幾何的図形を濃淡を異にして配しているのに対し、引用商標では円の中に濃淡を異にする小さな円を更に重ねてなる点などにおいて、大きな差異があるものである。 しかも、両商標の文字部分についてみるに、両商標は、ともに第二行目に「FRICTION」の文字を書してなるが、その「FRICTION」の文字に関しても、本願商標においては、「REDUCING」の文字と結合して「摩擦が減少する」程度の意味合いを、また、引用商標においては、「PROOFING」及び「OIL」の文字と結合して「摩擦に耐えられるようにする油、摩擦の試験をした油」程度の意味合いをそれぞれ理解させるものであることから、いずれにおいても自他商品の識別標識として強力に機能するとは言い難いものである。よって、両商標は、その文字部分でも、自他商品の識別標識として強力に機能する要部において、「WAKO’S」と「WYNN’S」の文字という明らかな差異を有するなど、大きな差異を有するものである。 そうすると、本願商標と引用商標は、時と処を異にして離隔的に観察した場合にも、十分に区別し得る差異を有するといわざるを得ないから、両商標を外観において類似する商標とすることはできない。 してみれば、本願商標と引用商標が外観において類似するとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
(1)本願商標 (色彩等に関しては、原本を参照されたい。) (2)引用商標 (色彩等に関しては、原本を参照されたい。) |
審決日 | 2001-06-06 |
出願番号 | 商願平4-295299 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(004)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 広石 辰男、工藤 莞司 |
特許庁審判長 |
小池 隆 |
特許庁審判官 |
岩本 明訓 林 栄二 |
商標の称呼 | ワコーズフリクションレデューシング、ワコーズ、フリクションレデューシング、ワコー |
代理人 | 松浦 恵治 |