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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない Z30
管理番号 1037266 
審判番号 審判1998-20552 
総通号数 18 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-12-24 
確定日 2001-02-19 
事件の表示 平成 9年商標登録願第134776号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、商標の構成を別掲(1)に示すものとし、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」及び第42類「飲食物の提供」を指定商品・役務として、平成9年7月3日に立体商標として登録出願されたものである。
そして、指定商品・役務については、平成10年9月2日付の手続補正書をもって、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」に補正されたものである。

2 原査定の引用商標
原査定が、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第3061941号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲(2)に示す構成よりなり、平成4年6月26日に登録出願、第30類「たこ焼き,おこのみ焼き,すし,サンドイッチ,ミートパイ,ピザ,べんとう,菓子及びパン」を指定商品として、平成7年7月31日に登録されたものである。

3 当審の判断
平成8年法律第68号により改正された商標法は、立体的形状若しくは立体的形状と文字、図形、記号等の結合又はこれらと色彩との結合された標章(以下、「立体商標」という。)であって、商品又は役務について使用するものを登録する立体商標制度を導入した。
この立体商標は、自他商品識別標識としての機能について、従来の平面よりなる標章(以下、「平面商標」という。)と変わるところはないものであり、商標法の各条文の適用についても基本的には異ならないものである。
そして、商標法第4条第1項第11号に定める「他人の登録商標又はこれに類似する商標」の判断に際しては、商標が使用される商品・役務の主たる需要者層、その他商品又は役務の取引の実情を考慮し、需要者の通常有する注意力を基準に、商標の有する外観、称呼及び観念のそれぞれの判断要素を総合的に考察すべきであって、立体商標においても平面商標と異なることはない。
しかして、平面商標も立体商標も、ともに視覚を通じて認識されるものであり、それにより両者が類似することがあることは明らかであって、立体商標を特定の方向から観た場合に、その視覚に映る姿と同一又は近似する平面商標が存在するときには、当該立体商標はその平面商標と外観において類似する商標とみるのが相当である。
これを本件についてみるに、本願商標の構成は前記したものであって、これを正面から観た場合の視覚に映る姿は、別掲(1)の最上段部左側に表された図形(以下、「本願正面外観図」という。)と同一の姿を呈すると認められるところである。
そこで、本願正面外観図と引用商標を比較するに、両者はともに擬人化した蛸を表してなるものと認められ、中央よりやや右側に結び目を有する豆絞りの鉢巻きを締め、目を比較的大きく表し、その視線が右向きになるように黒目が配置されて、口は右方向に突き出るように表され、中央より下方に向け先細りの足を配し、また、全体は、ともに足で体を支えるように表されているものである。
そして、これらの頭部における特徴および全体の印象は、それぞれ看者の注意を惹き、強い印象を与えるものというべきである。
そうとすれば、本願正面外観図と引用商標は、その構成上印象に残ると思われる、豆絞りの鉢巻き、目の大きさと視線、口の表し方、足の形状、足で体を支えているという全体の印象において共通性を有することから、互いに近似するものと判断するのが相当である。
なお、本願正面外観図と引用商標は、その細部において違いが認められるものの、これらの違いは、上記した両者の共通点を捨象し得るほどの顕著なものとはいえず、かつ、本願商標と引用商標が称呼及び観念において区別し得るという事情も見出せない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、本願商標を特定の方向(正面)から観た場合に、外観において相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

4 結論
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、その外観において類似する商標であって、本願商標の指定商品中「ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン」は、引用商標の指定商品と同一、又は、生産・販売者、用途、需要者の範囲などが一致する類似の商品であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の認定・判断は妥当なものであり、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別掲】
(1)本願商標


(2)引用商標

審理終結日 2000-04-20 
結審通知日 2000-05-09 
審決日 2000-05-22 
出願番号 商願平9-134776 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (Z30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 久保田 正文和田 恵美 
特許庁審判長 工藤 莞司
特許庁審判官 宮川 久成
寺光 幸子
代理人 梶原 克彦 

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