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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 124 |
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管理番号 | 1033007 |
審判番号 | 審判1999-30336 |
総通号数 | 17 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-05-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 1999-03-19 |
確定日 | 2000-12-27 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第1367224号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第1367224号商標の指定商品中「おもちゃ,人形,娯楽用具」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第1367224商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和50年1月10日登録出願、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコ-ド、これらの部品及び附属品」を指定商品として、同53年12月22日に設定登録され、その後、平成1年3月29日及び同10年12月8日の2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出している。 (1)本件商標の指定商品中「おもちゃ、人形、娯楽用具」について、わが国において、継続して3年以上、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていない。 よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、指定商品中上記商品について取り消されるべきものである。 (2)答弁に対する弁駁 (ア)本件商標はその構成を「POP UP/ポップアップ」とするものであるところ、「POP UP」には「ポンと飛び上がる」の意があり、乙号証に示す「アンテナ」の飛び出し機構はまさに「ボタンを押すことによりアンテナが瞬時に伸びる(飛び出す)」ものであるから、商品の品質を表したもので、商標としての使用ではない。 (イ)乙第2号証の1に示す商品は、「志村けんのバカ殿様」のキャラクターが付いているとはいえ、あくまで「アンテナ」であり、本件取消対象の商品ではない。 3被請求人の答弁 被請求人は、「本件審判の請求は、成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を以下のとおり述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証(枝番号を含む。)を提出している。 (1)被請求人は別紙売上伝票(乙第1号証)に示すように、玩具業界の最大手問屋である株式会社ツクダに本件商標「ポップアップ」を使用した「志村けんのバカ殿様」キャラクターの付いたアンテナを平成11年4月22日に販売している。その後、この商品は同売上伝票の摘要に記載されているように、玩具2次問屋である足立玩具に販売され、玩具ルートに流通されている。 (2)乙第2号証は、本件商標を使用した商品を示す写真であって、乙第2号証の1はフック式のブリスター・パッケージで実際に販売された商品を示す写真を、乙第2号証の2はブリスター・パッケージの外側透明部材を取り外し、左側に実際の商品を、その右側に表裏を展開したパッケージを配置した状態を示す写真を、さらに乙第2号証の3は被請求人の住所、会社名を表示したパッケージ裏面の拡大写真を、それぞれ示したものである。 (3)このように、被請求人は本件商標をその指定商品中「おもちゃ」に使用しているので、本件商標は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきでない。 4 当審の判断 (1)被請求人提出の証拠の検討 被請求人は本件商標をその指定商品中「おもちゃ」について使用していると述べている。 そこで、証拠について検討すると、乙第1号証は乙第2号証に表示された商品の取引伝票と認められるものである。 つぎに、乙第2号証に示されている商品(以下「本件使用商品」という。)の写真についてみると、乙第2号証の1及び2によれば、フック式のブリスターパッケージを除いた、商品を保持する台紙の表面には、横書きで「志村けんの/バカ殿様」、「ポップアップ/アンテナ」の各文字の記載が認められ、縦書きで「ワンタッチで/アンテナが伸びる!」の記載が認められるほか、その右下には「携帯電話専用/取付金具付」の文字の記載が認められる。 また、乙第2号証の2及び3において、パッケージ台紙裏面の印刷文において、「アンテナの交換方法」、「使用方法」のほか、「ご注意」の欄には「この商品は携帯電話専用ですので、他の無線、電話機にはご使用できません。」、「取り外した純正のアンテナは、大切に保管してください。(修理等に出される場合に必要になります。)」とともに、「ホップアップアンテナ適合機種」として、携帯電話各会社の機種の掲載が認められるものである。 以上によれば、本件使用商品は「携帯電話機の取り替え用専用アンテナ」と認められるものであって、「おもちゃ」についてのものでないことは明らかである。 その他、本件商標の取り消しに係る商品についての使用の証明はない。 (2)したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもがその指定商品中「おもちゃ、人形、娯楽用具」についての使用をしているとは認められないから、商標法第50条の規定により、取消請求に係る指定商品についての登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本件商標 |
審理終結日 | 2000-10-11 |
結審通知日 | 2000-10-24 |
審決日 | 2000-11-07 |
出願番号 | 商願昭50-5054 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(124)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 長沢 正夫 |
特許庁審判長 |
佐藤 敏樹 |
特許庁審判官 |
村上 照美 上村 勉 |
登録日 | 1978-12-22 |
登録番号 | 商標登録第1367224号(T1367224) |
商標の称呼 | ポップアップ |
代理人 | 井沢 洵 |
代理人 | 水野 清 |