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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない 024
審判 査定不服 外観類似 登録しない 024
管理番号 1029342 
審判番号 審判1997-4989 
総通号数 16 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1997-04-02 
確定日 2000-11-29 
事件の表示 平成7年商標登録願第55466号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり「ARTETESSILE」の文字を書してなり、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,ふきん,かや,敷き布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,シャワーカーテン,テーブル掛け,どん帳,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」を指定商品として、平成7年6月6日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定の拒絶の理由に引用された登録第2534840号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成3年3月19日に登録出願、同5年5月31日に設定登録されたものであり、同じく登録第2579190号商標(以下これらをまとめて「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第16類「織物、編物、フエルト、その他の布地」を指定商品として、平成3年3月19日に登録出願、同5年9月30日に設定登録されたものであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)称呼上の類否について
本願商標は、別掲のとおり「ARTETESSILE」の欧文字よりなるものであるところ、これには一般に親しまれた意味は認められないものである。したがって、その欧文字に対応した特定の称呼を生ずるものとは認められないが、外来語を読む場合の経験則に習い「アルテテッシーレ」の称呼をも生ずるものといえる。
一方引用商標は、別掲のとおり「ARTESSILE」の欧文字と「アルテシーレ」の片仮名文字よりなるものであり、それぞれ一般に親しまれた意味は認められず、これよりは「アルテシーレ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標から生ずる「アルテテッシーレ」の称呼と、引用商標から生ずる「アルテシーレ」の称呼とを比較すると、両称呼は前半の「アルテ」及び後半の「シーレ」を共通にするものであり、その中間において「テッ」の音を有するか否かである。そして、その「テッ」の音は、前の音の「テ」に続く繰り返し音であるから、聴者の印象に残りにくいものであり、また続く促音はこの音自体明瞭に聴取され難いものであることから、それぞれを各一連に称呼するときには、互いの音感が似たものとなり相紛らわしいものというのが相当である。
(2)外観上の類否について
つぎに本願商標と引用商標とを外観の点について比較すると、本願商標は「ARTETESSILE」のアルファベット11文字で構成されているものであるのに対し、引用商標はそのアルファベットの文字部分も独立して商品の出所表示機能を有するものと認められ、「ARTESSILE」は9文字で構成されているものである。
そうすると、それぞれの商標は11文字、9文字と文字数を異にしてはいるけれども、全体が長い綴りにおいての中間部分において「TE」の文字の繰り返しを有するか否かであり、他の文字綴りについては、前半部の「ARTE」及び後半部の「SSILE」は同一である。
したがって、前認定のとおり本願商標及び引用商標ともに全体の構成文字が一体となってある意味を形成するというわけではないから、商標を見て特定の意味を看取することはなく、それゆえ中間における「TE」の文字の有無はさほど全体に与える影響は大きくないものであって、外観上相紛らわしいものというのが相当である。
(3)請求人の主張について
請求人は、本願商標からは業界内においては「アルテテシル」と称呼されているが、その他にローマ字読みで「アルテテッシレ」の称呼を生ずると述べている。
しかし、本願商標が業界内において「アルテテシル」と称呼されているとする証拠の提出は無いし、引用商標において「ARTESSILE」の綴りを「アルテシーレ」と仮名書きしていることからすれば、本願商標から「アルテテッシーレ」の称呼を生ずる場合も少なくないものといえる。
また、請求人は証拠として甲第1号証ないし同第9号証を挙げ、原査定の認定は多くの審決例に反すると述べる。
しかし、請求人の挙げる審決例は相違する音が前音の繰り返し音の例ではなく、本件とは事案を異にするものであるから主張は採用できない。
(4)まとめ
本願商標と引用商標は、称呼及び外観において相紛らわしい類似する商標であり、かつ本願商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものである。

4 むすび
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、取り消すべき理由はない。
よって、結論のとおり審決する
別掲 本願商標

引用商標(登録第2534840号商標及び登録第2579190号商標)

審理終結日 2000-09-19 
結審通知日 2000-09-29 
審決日 2000-10-11 
出願番号 商願平7-55466 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (024)
T 1 8・ 262- Z (024)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田辺 秀三 
特許庁審判長 佐藤 敏樹
特許庁審判官 上村 勉
村上 照美
商標の称呼 アルテテッシレ 
代理人 島田 義勝 
代理人 水谷 安男 

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