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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 122 |
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管理番号 | 1001635 |
審判番号 | 審判1997-15976 |
総通号数 | 2 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2000-02-25 |
種別 | 商標取消の決定 |
審判請求日 | 1997-09-19 |
確定日 | 1999-08-05 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2261159号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2261159号商標(以下「本件商標」という。)は、「NOUCHKA」の文字を横書してなり、第22類「靴、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和62年11月12日に登録出願、平成2年8月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 2 請求人の主張 請求人は、「本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁をを次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証(枝番号を含む)を提出している。(1)請求人は、第22類「靴、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年12月2日出願(商願昭63-125727)したが、本件商標が先願として存在することから、平成3年12月10日拒絶された。請求人は、この商標出願に対する拒絶査定を不服として審判請求をし現在審理中である。 よって、請求人は本件審判請求に重大な利害関係を有する。 (2)本件商標の商標権者は、本件商標が平成2年8月30日に登録されて以来現在まで3年以上日本国内で正当なる理由無しに、その指定商品第22類「靴、その他本類に属する商品」に全く使用した事実がない。また、使用権も設定された事実がない。 したがって、本件商標は正当なる理由なくその指定商品に3年以上使用しなかったことが明白なので、商標法第50条の規定に基づいて本件商標登録は取り消されるべきである。 (3)答弁に対する弁駁 ▲1▼被請求人は、乙第1号証としてカタログを提出している。しかし、このカタログは「Representative Office」がベルギーのブリュッセルにあって、ショールームはローマと香港とモスクワとべネルックスにあるとの記載が見受けられるだけである。 続いて、このカタログは「1997年〜1998年の秋/冬コレクションに関する。」ものだという。さらに「ファッション業界で秋/冬のコレクションは、少なくともその年の夏頃までには発表されるから....本件審判の請求(平9.10.22)前に発行されていた。」としている。 この被請求人の主張は、商標法第50条の「それが日本国で頒布されたとの立証(証明)」とならない。 ▲2▼この点被請求人は、乙第3号証でこれを立証しようとする。仮に、この乙第3号証がNOUCHIKAのINV0ICEであると認めたとしても、その商品が、「NOUCHIKA」の商標が付けられていた商品であると、何らの立証もされていない。 さらに百歩譲って、例え上記の商標が付けられていたと立証されたとしても、その数量はそれぞれ僅か「8足」である。これは、販売の取引と言えるものでない。少なくともそれが「商標法第50条の使用」に該当するとの主張は、全くの詭弁ととられても致し方なく、請求人はこれを容認することが出来ない。 ▲3▼乙第1号証は、これが日本国内に頒布されたと立証されたとしても、この商標権者のカタログであるか否かは何ら立証されていない。 ▲4▼乙第3号証のINV0ICEにある商品が靴で、「NOUCHIKA」の商標が付されたものであったとしても、このINV0ICE自身が商標権者のものであるか否か何の立証もない。また、このINV0ICE通りにその商品が日本国に輸入されたか否か、何の立証もされていない。 ▲5▼商標権者自身が日本国で使用していた、あるいは使用しているとの事実の立証は、なされていない。 さらに、「CALZATURIFICIO LUCIA S.R.L(CALZ.LUCIA srl)」という会社と商標権者との間にどんな約定があって、これが設定登録されているのか否かの主張も立証もない。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出している。 (1)被請求人会社(商標権者)は、「NOUCHIKA」ブランドの下に「靴」の製造販売を行っており、本件商標は本件審判請求に係る指定商品中の「靴」に使用されているものである。乙第1号証は被請求人会社のカタログの写しであるが、当該カタログの中には本件商標「NOUCHIKA」が付された「靴」の写真が掲載されている。 また、乙第1号証には、「Representative Office」として被請求人会社が明示されていると共に、「NOUCHIKA」ブランド製品の販売者として「CALZATURIFICIO LUCIA S.R.L(CALZ.LUCIA srl)」という会社が明示されている。請求人は、請求書において、本件商標には如何なる使用権も設定された事実が無い旨主張しているが、登録されていない使用権者による使用も商標法第50条に規定する「登録商標の使用」に該当することからすると(乙第2号証)、本件商標は商標権者及び通常使用権者により本件審判請求に係る指定商品中の「靴」に使用されているものである。 なお、上記乙第1号証として提出したカタログは、1997年〜1998年の秋/冬コレクションに関するものであるが、ファッション業界にあっては、秋/冬のコレクションは少なくともその年の夏頃までには発表されることからすると、このカタログは本件審判請求登録(平成9年10月22日)前に既に発行されていたものであり、本件商標は本件審判請求登録前3年以内にその請求に係る指定商品中の「靴」に使用されているものである。 (2)上述の点から、本件商標は本件審判の請求登録前3年以内に商標権者又は通常使用権者により、その請求に係る指定商品中の「靴」に使用されているが、この「靴」は日本にも輸入されているものである(乙第3号証)。当該乙第3号証は、本件商標についての通常使用権者たる「CALZATURIFICIO LUCIA S.R.L(CALZ.LUCIA srl)」が、1997年2月10日に日本に在する「EVANS」に出荷したことを示すインボイスであるが、当該インボイスの左上には本件商標と社会通念上同一と考えられる商標が表されていると共に、その商品明細の中には「婦人用革靴」を表す「LADIES LEATHER SHOES」の語が記載されていることに鑑みると、本件商標は日本国内において本件審判の請求登録前3年以内に本件商標の通常使用権者により、その請求に係る指定商品「靴」について使用されていたことは明らかである。 3 当審の判断 被請求人提出の乙第3号証(INVOICE)によれば、「CALZATURIFICIO LUCIA S.R.L」は、商品「婦人用革靴(LADIES LEATHER SHOES)」を本件審判請求の登録前3年以内の平成9年2月10日に、京都に在住する「EVANS」に出荷した事実が認められる。 そして、乙第1号証(商品カタログ)によれば、前記「CALZATURIFICIO LUCIA S.R.L」と同一人と認められる「CALZ.LUCIA srl」が本件商標「NOUCHKA」を付した商品「靴」の販売業者として表示されている事実がある。また、同号証には本件商標権者「NOUCHKA S.A(ニューシュクア エス.エー.)」が「Representative Office」として明示されている事実からみて、本件商標権者と「CALZATURIFICIO LUCIA S.R.L」の間には、本件商標権の使用についての許諾契約があったものと容易に推認し得るところである。 さらに、乙第3号証の左上に大きく表示されている「NOUCHKA」の文字は、本件商標と社会通念上同一と認め得るものである。 してみれば、本件商標は本件商標の通常使用権者により本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品中の「婦人用革靴」について使用されていたものと判断するのが相当である。 したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 1999-02-24 |
結審通知日 | 1999-03-16 |
審決日 | 1999-03-23 |
出願番号 | 昭62-126704 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(122 )
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 須藤 晟二郎、青木 俊司 |
特許庁審判長 |
小松 裕 |
特許庁審判官 |
大橋 良三 茂木 静代 |
登録日 | 1990-08-30 |
登録番号 | 商標登録第2261159号(T2261159) |
商標の称呼 | 1=ニ+ユーシ+ユクア 2=ノーチカ |
代理人 | 吉澤 弘司 |
代理人 | 藤野 育男 |
代理人 | 朝日 伸光 |
代理人 | 加藤 伸晃 |
代理人 | 高梨 憲通 |
代理人 | 佐々木 敏雄 |
代理人 | 岡部 正夫 |
代理人 | 臼井 伸一 |
代理人 | 岡部 讓 |
代理人 | 越智 隆夫 |
代理人 | 産形 和央 |
代理人 | 本宮 照久 |
代理人 | 高橋 誠一郎 |